難民専門学校教育プログラム(Refugee Vocational Education Programme: RVEP)は、難民等の身分が公的に認められ日本に在住している方々が、職業のための能力習得を目指し専門学校で学ぶことを支援する奨学金プログラムです。
当プログラムは、2024年度の支援分から、国連難民高等弁務官駐日事務所(UNHCR)、公益財団法人ウェスレー財団、およびJELAが共同で実施します。
※このプログラムは、専門学校への進学を希望される難民の方々のための奨学金プログラムです。大学等その他の教育機関への進学をされる難民・難民申請者の方は「JELAフィロクセニア奨学金」をご参照ください。
プログラムの概要
特徴
【支援内容】 専門学校へ支払う入学金および学費の免除(JELAおよびウェスレー財団がRVEP奨学金として負担)
※年間上限120万円【支援期間】 修業年限 【支援対象者】(概略) ①難民の背景を持ち、
②12年間の学校教育(初等・中等教育)を修了し、
③職業に必要な能力習得のために専門学校で学び、
④専門学校での授業・研修等を受けるために必要な日本語能力を有し、
⑤経済的な理由等により日本における高等教育の修学が困難な者【進学分野の例】(過去の実績) 介護、IT、観光、調理、分析化学
※これら以外の分野でも進学可能です。
募集対象者
次に掲げる5項目のすべてに該当する者。
- 日本政府、外国政府もしくは日本国外のUNHCRにより難民として認定された者、または、出願時に有効な”UNHCR難民該当性に関するガイドライン(UNHCR Eligibility Guideline)”などに基づき国際保護の必要が認められている者で、かつ日本政府から中・長期の在留資格を付与されている者、またはそのような在留資格を付与される現実的な見通しがある者。(※日本政府に難民認定申請中の方は対象となりません。)
- 外国または日本において学校教育における12年の課程を修了した者、または入学しようとする年の3月までに修了見込みの者、またはこれらと同等以上の資格がある者。
- 職業に必要な能力の習得を直接の目的として専門学校(専門課程に限る)に入学し学ぼうとする者。(※日本語非母語話者が基礎的な日本語運用能力を習得することを目的とした専門課程は対象外とします。)
- 専門学校の授業・研修等を受けるのに必要かつ十分な日本語能力を有する者。
- 経済的な理由などにより日本における高等教育の修学が困難な者。
申請書類
- 日本政府による難民または難民と同じような立場の在留資格の証明(*)
- 成績証明書(学校教育を12年間終えたか、終える予定であることの証明)
- 家計が困難な経済的状況であることを説明する書類(確定申告など)
- 日本語の語学力の証明(日本の高等学校を卒業している場合は不要)
- JELAへの申請書(毎年春にPDFを公開します)
- 証明写真
- 推薦状(最低1通)
- その他(何かPRしたいことや書類などあれば任意)
※応募締切までに、全ての書類を揃えることができない場合は、1. 5. 6. のみを期日までにお送りください。その他の書類についても速やかに提出ください。応募書類はJELA、UNHCR、ウェスレー財団で共有し、原則返却いたしません。JELAが個人保護法に基づき適切に管理・処分いたします。
(*)「日本政府による難民または難民と同じような立場の在留資格の証明」は、以下の書類のコピーを提出ください:
- 在留資格を示す書類(在留カードの写し)
- 世帯全てを示した住民票記載事項証明書(または住民票)
上記 i. ii. に加え、下記のiii.からvii.のいずれかひとつ(難民の子弟の方は、実親の難民の身分に関する証明書の写しとともに外国人住民登録書など親子の関係を示す地方自治体発行の書類)
- 難民認定証明書
- 難民事業本部が発行する定住経歴証明書(インドシナ難民)
- 法務省の発行する第三国定住難民であることの証明書または第三国定住難民の子であることの証明書(第三国定住難民の方)
- 補完的保護対象者認定証明書
- その他、難民としての身分を示す書類(難民申請の結果、人道的配慮によって在留を特別に認められた方については、担当弁護士、もしくは難民申請の手続きにおいて支援をした経緯のあるNGOなどが作成した難民申請の背景に関する申告書を提出していただきます)
締切は毎年8月末日(必着)です。ただし、募集状況によっては変更される場合があります。
各書類の詳細や提出手段については、毎年春に公開される募集要項をご参照ください。
選考方法
次の2段階で審査を行います。
- 難民認定(またはそれに準ずる資格・立場)の証明 ※UNHCRが実施
- 書類・面接選考 ※RVEP選考委員会が実施
RVEP選考委員会は4〜8名の委員から成り、その半数以上は学校教育に造詣の深い外部有識者となっています。
RVEP選考委員会は、書類・面接審査の結果をJELA難民支援事業委員会に答申します。
その答申に基づき、最終的にJELA理事会が奨学金受給者を決定します。
選考スケジュール
当年度スケジュールは4月上旬に公開します。
(参考)前年実績
- 応募締切:2023年8月31日
- 書類選考:2023年9月中~下旬
- 面接選考:2023年10月6日(オンライン面接)
- 採否通知:2023年10月中旬
難民専門学校教育プログラム生(RVEP生)の義務
- 良い成績を修めること。
- 学習報告レポート(成績表)を、各学期ごとにJELAへ提出すること。
- 在学中にUNHCR、JELA、ウェスレー財団が参加を求める企画に参加すること、広報に協力すること(例えば、セミナー等にスピーカーとして参加するなど)。
- UNHCR、JELA、ウェスレー財団のフォローアップ会合や卒業後のインタビューに参加すること。
支援実績
年度 | 奨学生数※ | 奨学生の在籍校 |
---|---|---|
2021年 | 1名 | 服部栄養専門学校 |
2022年 | 4名 | 駿台電子情報&ビジネス専門学校 東京外語ビジネスカレッジ 日本分析化学専門学校 服部栄養専門学校 |
2023年 | 5名 | 駿台電子情報&ビジネス専門学校 東京外語ビジネスカレッジ 東京調理製菓専門学校 東北電子専門学校 日本分析化学専門学校 |
これまでの奨学生の国籍
- イエメン
- シリア
- ミャンマー
奨学金の運営に関する規程
お問い合わせ
本プログラムに関するお問い合わせは、こちらのメールフォームからお願いします。